ネット通販の申込内容を、容易に確認・訂正できるようにしなければならない

ネット通販の申込内容を、容易に確認・訂正できるようにしなければならない

どのような規制か

 特定商取引法によって、顧客の意に反して通信販売の契約申込みをさせようとする行為として主務省令で定めるものが禁止されています。
 そして、この省令の定めとして、「電子契約の申込内容を容易に確認・訂正できるようにしていない場合」が禁止対象となっています。

  • 「電子契約」というのは、通達で、インターネット等の手段を利用して、コンピューター等の映像面を介して締結される契約で、販売業者等が顧客のコンピューター等の画面上に申込みを行うための手続を表示させ、顧客がコンピューター等を用いて申込み内容を送信することによって申込みを行うものとされています
  • 「申込内容」というのは、通達で、返品の可否等のように販売業者等の提示する取引条件や、注文する商品や注文数量、送付先住所等、申込みを行おうとする者が入力又は選択した内容のことをいうとされています

申込内容を容易に確認・訂正できるようにしていないとされる具体的な場合

①最終確認画面において、具体的な商品の内容が容易に確認できない場合
②最終確認画面において、ページを戻すためのボタンや変更ボタンの設定など、容易に訂正するための手段が提供されていない場合

 「変更」、「注文内容を修正する」、「前のページへ戻る」などのボタンの設定が提供されていないような場合のことです

 

≪ガイドラインに見る①と②の違反例≫

③一般的には想定されない設定がなされており、申込み内容を認識しないままに申し込んでしまうようになっている場合

 申込みの内容として、(申込者が自分で変更しない限りは)定期購入契約として申し込むようにあらかじめ設定してあるなど、一般的には想定されない設定がなされており、よほど注意していない限り、申込み内容を認識しないままに申し込んでしまうようなケースです。
 もちろん、定期購入契約の内容自体が表示されていない場合や、定期購入契約の内容自体を誤認させるような表示を行っている場合等には、そもそも、最終確認画面に関する表示の規制違反となります。

 

≪ガイドラインに見る③の違反例≫

定期購入契約の内容自体は正確に表示されていますが、1回のみの購入と5回定期購入の2つのチェックボックスのうち定期購入の方にデフォルトでチェックが入っています(=積極的に定期購入を選んでいません)ので、1回のみの購入だと思って申し込んでしまいかねない設定といえます